(C)金崎くーこ/銀杏社
最近増えてきているWEBマンガサイトで作品を発表している金崎くーこさん。『女流まんが道』(リンク)は実体験を反映させた、マンガ家をめざす女性を描いて好評を博しています。
●大学時代はどんな学生でしたか?
デッサンなどの授業をあまり真面目に取り組んでいなかった事を今ものすごく後悔しています。今更必死で人物クロッキーとかやってます。大学生に戻りたいです。
●いつごろからマンガを描こうと思い始めましたか?そのきっかけは?
大学3回生の時です。クラスメイトのたかはし慶行君が楽しそうに漫画を描いているのを見て、そんなに楽しいのかと思って自分も描いてみたらやっぱり楽しかったからです。
●デビュー作と掲載誌をお教えください。
2009年10月5日毎日新聞社発行「太宰萌え」に収録していただいた『グッド・バイ太宰さん』です。
●マンガ誌デビューのきっかけは?
最初は人づてに四コマ漫画などのお仕事を頂き、毎日新聞出版社さん「太宰萌え」にて10ページの漫画を描かせて頂きました。
同時期にプロ漫画家の先生にアドバイスを受けてモーニングに投稿したところちばてつや賞で佳作を頂き、担当さんがつきました。
その後また人づてに編集者さんを紹介してもらい、新人枠の企画でweb連載させて頂きました。
毎回誰かに助けられて今に至ってます。とても感謝しています。
●マンガ家になってから、なにか気づいたこと、感じていることはありますか?
読者の気持ちを考えることとか絵はうまい方がいいということとか伏線をはることとかキャラクターを動かすこととか色々です。でもまだどれもちゃんとできてないので頑張ります。
●今後の抱負などをお聞かせください。
とりあえず絵がうまくなりたいです。あとはもっと色んなことを経験したり、本をいっぱい読んだりして引き出しを増やしていきたいです。無趣味なので趣味とかもいっぱいつくりたいです。もうちょっと立派になったら商業誌にも載ってみたいです。
●マンガ家をめざす後輩たちへアドバイスをお願いします。
担当さんといい人間関係を築くのはけっこう大事だと思います。あとは全く興味のない本を読んだり、興味のない場所に行ったり、映画見たりバイトしたり旅行したりして漫画以外の趣味の幅を広げておくと、漫画家になった際に必ず役に立つと花沢健吾先生が講習会でおっしゃってました。全くその通りだと思います。
●編集部インタビュー
金崎くーこさんの編集担当である、銀杏社・Webマンガサイト「漫画街」・三好 俊輔さんにお話をうかがいました。
●金崎さんのさんのマンガをはじめてご覧になったとき、どう思われましたか?
完成度ではなく、方向性という意味では、すでに自分の絵柄を持っている方です。それと、マンガの見せ方というか、遊びというか、すべてのコマで読者を楽しませるための方法を知っていて、それをうまく使えている方だなと思いました。
●これから金崎さんに期待することは?
マンガの演出テクニックは高いと思いますが、その分、ストレートな感情表現を避けてしますところがあります。それが金崎さん作品をサブカル(マイナー)に見せてしまっている原因だと思います。今の自分の型にはまらずに、もっと多くの読者を楽しませることのできるメジャーなマンガを描いていってほしいです。
金崎くーこ・プロフィール
2007年卒業。「第56回ちばてつや賞」(講談社)佳作受賞。『グッド・バイ太宰さん』(単行本『太宰萌え』(毎日新聞社)収録)などを経て、2011年、Webマンガサイト「漫画街」(銀杏社)にて『女流まんが道』を連載。読者投票による連載継続を獲得し、現在5月からの連載再開に向けて準備中。