第二回:たかはし慶行「役立っていることは、交友関係」 

(C)たかはし慶行/ビッグガンガン

増刊ヤングガンガンの読み切り作品を経て、現在ビッグガンガンにて『化けてりや』(Web立ち読み)を連載中のたかはし慶行さん。在学中からアシスタントをはじめるなど、マンガ一筋でがんばってきました。


●大学時代はどんな学生でしたか?
まんべんなくみんなと仲良かったです。コウモリのような学生生活でしたが、今でもなんとなくみんなと交流があって良い部分でした。
面白かったことは、深夜に大学に忍び込んで秘密基地みたいにしていたことです。大学は全部俺のもんだーってやってました。
今に役立っていることは、交友関係です。先生とも、同級生・後輩とも今もよくしてもらっています。一人ではとても無理です。



●いつごろからマンガを描こうと思い始めましたか?そのきっかけは?

高校3年生です。漠然と絵を描くのはずっと好きでしたが、漫画家になるのは親不孝だと勝手に思って選択肢にも入れてませんでした。
高3に画塾の先生に小説家になって絵も描きたいって言ったら「漫画家のほうが食える」と返され、あ、なってもいいんだと思いました。
そこから漫画家を目指すようになりました。


●デビュー作と掲載誌をお教えください。

2009年5月29日発売の増刊ヤングガンガン掲載の読み切り作品『大雨女』です。


●マンガ誌デビューのきっかけは?

きっかけ・・・?質問の意図と違うかもですが
担当さんに絵が古いから妖怪でカバーしようぜって言われて、それで妖怪を取り入れた漫画を描いたのが始まりだった気がします


●マンガ家になってから、なにか気づいたこと、感じていることはありますか?

なる前は偉そうに「商業で編集の言いなりになって、同人誌で自分の本当に描きたいことをやる」って言ってました
それはなんと舐めたことだろうと、作り始めて思い知らされました。言いたいことなくして商業で載れるレベルにならないんだなぁって思いました。
担当さんに自分の描きたいことプレゼンできないで、なに言ってんだお前はって感じです。昔の自分を殴りたいです。バカメ



●今後の抱負などをお聞かせください。

まだまだ化けてりやでやりたい事ができていません。主人公の本気の姿を、そしてそれを暖かく包む仲間を描いて行きたいです。
挑戦したいことはカラーです。全然描いて来なかったので、今からがんばります



●マンガ家をめざす後輩たちへアドバイスをお願いします。

投稿か持ち込みに行って下さい。そしてアシスタントへ行ってください。あとはマイナス感情を大事にしてください。憎しみとか妬みとか怒りが大事です。プラス思考とかポジティブはそこそこあったらいいです。
あとは同年代のライバルを見つけてください。焦らず行こうなんて嘘です。焦って慌てて怪我して、落ち込んで復活してが大事です。焦らず行こうは他人から言われるだけにして、ギラギラしてください。
こういうのなしに漫画が描ける人は才能ある人です。才能ないなと思ってる人は、こういう感情を大事にしてみてください。



たかはし慶行・プロフィール

2007年卒業。2009年雑誌「増刊ヤングガンガン」(スクエアエニックス)誌掲載の『大雨女』にてデビュー。現在雑誌「ビッグガンガン」(スクエアエニックス)にて『化けてりや』を連載中。雑誌「ヤングガンガン5号」誌(2/17発売号)に読み切り『男子中学生の日常』掲載。

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