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田中真一郎先生の2年「空間描写+人物描写」授業の06年度後期の優秀作品です。
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【授業内容】
「人物のいる、光と奥行きがある空間」を表現するために、予備作品を試作したあと、それらの技法を使ったイラストレーション作品を制作します。毎回前半で人体クロッキーを、後半で空間表現を制作します。
空間表現としては、「線遠近法(透視図法)」と「色彩遠近法(空気遠近法)」を学びます。 また、「点光源」や「太陽光」などの「光線と投影の関係」や、構図の取り方による空間感の違い、等を学ぶなかで、「空気感の表現」が出来るようになっていきます。
人体表現の基礎として、ヌードクロッキー6週を含み、身体のカタチを「関節」と「腱」を中心に、美術解剖学的な視点で構造物として、面やマスを把握する訓練を行ない、理解を深めていきます。
【課題説明】
透視図法などの線遠近法や色彩遠近法を用い、奥行感のある空間をB1サイズ(1030mmX728mm)に表現。
また、作品には人物をヒューマンスケールを考慮しながら、3人以上登場させること。シーン設定などは自由に発想すること。
【06年度後期優秀作品】
【佳作】
四方 瑠美 さん 『奇跡のうた』——————————————–
Copyright 2006 (C) SHIKATA rumi 禁無断転載
田中先生コメント:
影と色の明快さのためか、陽光の気持ちよさまでをも感じさせてくれる作品です。
本人コメント:
空間と人物という課題だったので一番分かりやすい一点透視にしました。
苦労した点は全部です。でもこの課題をやり遂げてよかったと思いました。だから見所も全部です。
【佳作】
廣瀬 達郎 君 ———————————————————-
(春休み中で、本人の掲載承諾がまだ取れないので画像は後日アップします)
田中先生コメント:
月夜の運河で、少年がドラゴンに読み聞かせをしているシーン。ファンタジーのワンシーンののような作品です。
壁にかかるネプチューン(?)の看板、ドラゴンがクスクスと笑う体の動きで運河に拡がるさざ波、ドラゴンのやさしい表情、時計台の上に浮かぶおぼろ月。
光源とモノとの関係を的確に表現しています。
【優秀作】
中谷 友香 さん 『在り続けるモノ』—————————————-
Copyright 2006 (C) NAKATANI yuka 禁無断転載
田中先生コメント:
今年は夜景の作品が多かったのですが、この作品は提灯と魚の二種の光源をうまくコントロールし、ボォーッと浮かび上がっている街や鳥居が、逆に闇の暗さを表現しています。
3点透視による空間の高さ表現も成功しています。
本人コメント:
廃れてしまったこの世界で、今はもう亡くして忘れ去ってしまったけれど、
幻のような貴方なのだから今も何処かに居るのでしょうね。
【優秀作】
三森 久美子 さん 『宵の箱庭』——————————————–
Copyright 2006 (C) MIMORI kumiko 禁無断転載
田中先生コメント:
これも夜景。月明かりの表現が場の空気感にまで昇華されています。
人物2人、各々の姿勢や表情が効を奏し、彼らの心情が伝わって来る表現となりました。それらが緊張感を生み、ストーリー性を感じさせる作品となりました。
本人コメント:
光源がはっきりせず、影を描くのに苦労しました。
闇の中の緑の光によって妖しさの表現を目指しました。
【最優秀作】
西野 麻里 さん 『カテゴライズ』——————————————-
Copyright 2006 (C) NISHINO mari 禁無断転載
田中先生コメント:
難しい3点透視図法(正確にはやや縦パノラマ)に挑戦し、見事に描き上げた力作です。
磨き込まれた床の映り込みが気持ちよく、高い天井に靴音が反響していそうです。よく目を凝らすと、右の棚には鳥や昆虫の標本が陳列され、天井からは何やら大型動物の骨格標本が吊り下がっています。このあたりの細部へのこだわりが、見ていてワクワクしてきます。もうここまで来たら、奥や左の壁にも標本を展示して欲しかった。加筆待ってますょ。
本人コメント:
構図を工夫して、描きたいものをすべて詰め込むことがてきました。
四角を沢山描くのがとてもしんどかったです。